How to make a Cherry Pie and see the U.S.A.

By Marjorie Piceman (Alfred A. Knopf – 2008)

A young baker and her dog travel the United States to collect items which they need to bake cherry pies.

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米国の独立記念日にチェリーパイを作ろうとするが、材料は揃ったが料理の用具がない。その用具を買いに行ったが、お店は休み。そこで用具作りをする為に、アメリカ中を巡りながら材料を集めた。少女と共にアメリカの各州を巡り、それぞれの地理や産業を楽しく学べれる絵本。多民族社会の米国らしく、様々な人と出会いすれ違い、正に米国紹介の絵本でもある。チェリーパイの作り方も紹介されているし、50州の名前入りイラスト地図も描かれているので、親子でも活用できる。

Ring! Yo?

By Chris Raschka (Dorling Kindersley Publishing, Inc. – 2000)

Telephone conversation between 2 friends. “Yo!Yes?” is also Chris Raschka’s book.

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多くの話題を巻き起こした“Yo! Yes?”と同じ作者でありイラストレーターである。親しみのある彼独特のイラストは、ほとんどのページが同じ男の子一人が電話で話をしていて、聞こえる言葉だけが書かれている。読者は、電話の内容が解らないもどかしさを抱かされるが、それが作者クリスの演出でもある。巻末には、相手側の顔と電話会話の内容例が出てきて、上手に言葉を交わしている。他の会話内容を作り出すゲームとしても活用できそうな絵本である。

19 Girls and Me

By Darcy Pattison, Illustrated by Steven Salerno (Philomel Books – 2006)

John Hercules Po is only boy in his Kindergarten class and there are 19  girls in the class. His elder brother in 2nd grad , teases him that  John Hercules will become girlish with their influence. But John Hercules declares he will change 19 girls to tough town-boys. John Hercules sets several stages for his training 19 girls, however all girls are exciting with each challenge, and they do very well. As a result, John Hercules enjoys to play with 19 girls and his elder brother also join them.

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ヘラクレスと言う強そうな名前のジョンが幼稚園に入園したら、何と彼のクラスには19人の女の子がいた。ジョン・ヘラクレスは、クラスでたった一人の男の子であった。2学年生の兄はジョンが女の子達に影響されて女々しくなると言ったが、ジョンは彼女達をタウンボーイ(活発で勇ましい)にしてやると宣言した。毎日教室の外に出る度に、ジョンはクラスメート達を彼の空想の世界に引き込んだが、彼女達はその世界を思い切り満喫した。そして最後には、2学年生達も仲間入りすることになる。ユニークな視点から、子どもらしい発想を加えて、クラスの友情を語っている大変楽しい絵本。

Picture a Tree

By Barbara Reid  (Albert Whitman & Company – 2011)

With beautiful Plasticine Illustration, showing the relations between trees and people.

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プラスチックの素材から斬新に描いた明るく暖か味のあるイラストが、大変印象的な絵本。テーマは題名そのもの樹木と人との関りを語っているが、登場人物には 極自然に多種多様な人物がいる。人類共通の友である樹木への作者の愛情が溢れている。英文は明瞭で短いが、イラストが多くを語っているので、正に絵本を見ることを楽しめれる。こういう絵本を側に置くことで、多人種共存の生活環境を築いてゆくのに役立つに違いない。

Mommy Far, Mommy Near : An Adoption Story 

By Carol Antoinette Peacock, Illustrated by Shawn Costello Brownell                                         (Albert Whitman & Company – 2000)

Young Elizabeth has 2 mothers, one in China and the other in America. American mother tells Elizabeth how both mothers love her.

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中国で一人っ子政策を実施していた時代、男性が家を継ぐ伝統的な理由から、新生児には男子を望む家庭が多かった。他の理由もそれぞれに存在するだろうが、中国で生まれた女の新生児達の多数が、子どもを欲しがる米国の夫婦の養子となった。そんな時代背景の中から生まれた絵本である。国際養子縁組で米国で育つ少女の揺れ動く思いが見事に語られ、それを受け止める母親の優しさが暖かく、そして力強く伝わってくる。こうして育った20年後の彼女達が、米国国内で又米国から世界に向けて発信しながら、異文化理解の実践者となってくれることを期待したい。

My Teacher

By James Ransome  (Dial Books for young readers – 2012)

A girl’s white haired teacher has long teaching career and she was a teacher of her mother and her grandmother.

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白髪の女性教師は、母親も祖母も教わったことがある程、同じ学校で教えていた。主人公の少女は、何故そんなに長く教師をしているのだろうと、子ども心で色々と想像する。多民族の生徒たちがいる教室の日常を語り描きながら、少女は教師を観察している。地域社会に密着して長い時間をかけて築き上げた教師の教育魂が、暖かく子ども達にも読者にも伝わってくる。難しい言葉を使った教育論よりも、親しみ易いイラストで教室の日常を描いたこの絵本は、教育の大切さを子ども達に伝えるのに大きな成果を果たしている。

When Lightning Comes in a Jar

By Patricia Polacco  (Philomel Books – 2002)

With the excitement of family reunion, their grandmother shows how to catch “Lightning” in a jar.

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親戚一同が集る家族のリユニオンの日がやってきた。野球をしたりクリケットをしたり古い家族アルバムを見たり、、、、恒例のイベントが色々とあった。でもその年、叔母の一人が幼い時に楽しんだガラス瓶に光を集めることを教えてくれた。子ども達は何が起こるのかと、好奇心を膨らませた。作者パトリシアの2人の成長した子ども達に、家族の絆の暖かさを伝える為の絵本でもある。パトリシアらしいイラストも大いに楽しめれる。当サイトのコレクションにもパトリシアの絵本は複数で集録されているが、彼女の絵本を紹介しているパトリシアのサイトはこちら

The Keeping Quilt

By Patricia Polacco (Simon & Shuster Books for Young Readers – 1998)

Patricia Polacco tells her own family story and the quilt which remains a symbol of family love and faith.

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ロシアからアメリカへ移民してきたユダヤ人の曾祖母アンは、故郷から持ってきたドレスとショールを大事にしていた。時代と共に、その布は長方形のキルトとなって、家族の歴史を代々繋いできた。作者パトリシアの家族を語った絵本であるが、白黒イラストの中にキルト布だけが鮮やかな色彩で描かれている。1988年に出版された初版はパトリシアの代で終わっていたが、その後パトリシアの2人の子ども達が成長したので、子ども達がキルト布を引き継ぐ所まで内容が延長された。パトリシアらしい暖かい表情が溢れるイラスト、そして時代と共に移り変わる様子と変わらず伝わる家族愛が素晴らしい。

Chloe & Theo

Directed by Ezna Sands (2015)

Inuit man Theo who has a mission to report to world leaders “Our land is melting. Please help us.”  comes to New York and a homeless girl befriends him.

イヌイットの長老達から、北極圏の太陽が加熱していることを南の長老に伝えるようにと、英語が解るテオがその任務を依頼された。南の長老に会う為に用意された航空券は、テオをニューヨークに運んできた。大自然の中で育ったテオは、まるで異なる世界を観察しながら、南の長老を探し回るが、そんな彼に最初に魅了されたのはホームレスの少女クロエであった。様々なカルチャーが混沌とするニューヨークでテオの存在が人々の心を繋いでゆき、南の長老達の集る国連へのドアが開きかかるのだが、、、地球温暖化をユニークなストーリーで語っている。北極圏の文化とそれ以外の南の地球文化の対比は、テオだけでなく私達にとっても大きなカルチャーショックである。

Charlie’s Country

Directed by Rolf de Heer (2013)        Australian Film

In his Aboriginal Community or outside of it, aging Charlie struggles to make his own way in life.  Starring: David Gulpilil who also acts a role in “Rabbit-Profe Fence .

アボリジニの村に住むチャーリー老人は、昔の生活をいつも懐かしんでいた。村を管理している白人ポリス達とも親しくはしていたが、何もかもが白人に管理されている生活から一人飛び出して、大自然の中の生活に戻った。しかし健康を害し都会の病院に運ばれてしまう。滅びゆくアボリジニ伝統文化と近代化した白人文化の衝突より以上に、鑑賞者1人1人に深く語りかけてくる作品。自分のカルチャーを捜し求めながら社会に反発ばかりしていたチャーリー老人が、たどり着いたのは、、、伝えることの大切さが、ほのぼのとした感動と共に湧き上がるオーストラリア映画である。主役のDavid Gulpililは40年の俳優歴があり、Rabbit-Proof Fence の他にもオーストラリア映画界に多大なる貢献をしている。