Chloe & Theo

Directed by Ezna Sands (2015)                                                                                    Inuit man Theo who has a mission to report to world leaders “Our land is melting. Please help us.”  comes to New York and a homeless girl befriends him.

イヌイットの長老達から、北極圏の太陽が加熱していることを南の長老に伝えるようにと、英語が解るテオがその任務を依頼された。南の長老に会う為に用意された航空券は、テオをニューヨークに運んできた。大自然の中で育ったテオは、まるで異なる世界を観察しながら、南の長老を探し回るが、そんな彼に最初に魅了されたのはホームレスの少女クロエであった。様々なカルチャーが混沌とするニューヨークでテオの存在が人々の心を繋いでゆき、南の長老達の集る国連へのドアが開きかかるのだが、、、地球温暖化をユニークなストーリーで語っている。北極圏の文化とそれ以外の南の地球文化の対比は、テオだけでなく私達にとっても大きなカルチャーショックである。

Charlie’s Country

Directed by Rolf de Heer (2013)        Australian Film                                                          In his Aboriginal Community or outside of it, aging Charlie struggles to make his own way in life.  Starring: David Gulpilil who also acts a role in “Rabbit-Profe Fence .

アボリジニの村に住むチャーリー老人は、昔の生活をいつも懐かしんでいた。村を管理している白人ポリス達とも親しくはしていたが、何もかもが白人に管理されている生活から一人飛び出して、大自然の中の生活に戻った。しかし健康を害し都会の病院に運ばれてしまう。滅びゆくアボリジニ伝統文化と近代化した白人文化の衝突より以上に、鑑賞者1人1人に深く語りかけてくる作品。自分のカルチャーを捜し求めながら社会に反発ばかりしていたチャーリー老人が、たどり着いたのは、、、伝えることの大切さが、ほのぼのとした感動と共に湧き上がるオーストラリア映画である。主役のDavid Gulpililは40年の俳優歴があり、Rabbit-Proof Fence の他にもオーストラリア映画界に多大なる貢献をしている。

Something New

Directed by Sanaa Hamri (2006)                                                                                   Successful career-oriented woman participates a blind date for the first time, and her love story begins.

弁護士として有能な才覚を持っている若い黒人女性ケニアは、米国の黒人上流社会で育った箱入り娘でもあった。プライドも理想も高いせいか、ボーイフレンドもいなかった。そんなケニアに、ブラインドデイトを友人がアレンジした。ところが相手が白人男性であることを、実際に合うまで知らなかった。ケニアはそのデートを即打ち切りにした。皮肉なことに庭師であるその彼に、彼女の家の庭の改造を頼むことになる。人種的なカルチャーの違いのみならず、階級や収入の違いによる価値観の違い、都会育ちの女性と自然と共生している男性のライフスタイルの違い、ケニアはその違いに興味を示し、徐々に自ら違いを受け入れてゆこうとするが、、、異文化の違いの狭間で揺れ動く女心が見事に描かれている映画である。

Marie’s Story

Directed by Jean-Pierre Ameris (2014)      French Film                                                    Marie is born deaf and blind, and unable to communicate with the world around her. Sister Marguerite sees in Marie a unique potential and she works to show Marie how to communicate.  Based on the true event in late19th century France.

邦題:奇跡のひと マリーとマルグリット

幼い時に三重苦になったヘレン・ケラーの“奇跡の人”は米国の話だが、この映画の主人公はフランスの田舎に住む生まれながらの三重苦の少女マリー。マリーは14歳の時に聾唖者が寮生活をしている聖母学院に連れてこられるが、そこでは皆が手話で会話をしていたのでマリーは、入寮を断られた。野生の動物のごとくに逃げ惑い、木に登ってしまったマリーに、聖母学院で働く修道女マルグレットが手を差し伸べる。その手にそっと触るマリーの手。その時、マルグレットは人間の魂にふれた気がした。そして自らマリーの教育担当者となることを願い出た。それからの二人がたどるコミュニケーション成立までの道程は、異文化の狭間に立たされた人への励ましにもなるだろう。病気で亡くなったマルグレットの意志を継いで、マリーは1921年に36歳で亡くなるまでその聖母学院で働いた。魂が揺さぶられる、感動映画である。