The Cut

Directed by Fatih Akin (2014)

Armenian father’s journey through the Ottoman Empire after surviving genocide in 1915.  He was looking for his family and traveled to America via Cuba.

邦題 : 消えた声が、その名を呼ぶ

時代は1915年、オスマン帝国の崩壊と共に多民族・多宗教を擁護していた国家が、大混乱を起こす。イスラム教の威力増大により、キリスト教徒であったアルメニア人たちへの迫害が始まった。家族と引き離されて九死に一生を得たアルメニア人の父親が、声を失いながらも、双子の娘が生きていると言う情報を頼りに、ヨルダンからキューバ、アメリカへと娘を捜し回る。飛行機のまだ普及してない時代にその距離は膨大であり、100前の世界はまだまだ文明化のテンポが加速していなかったが、それ故に現代に共通する親子の絆の強さに胸打たれる。The Edge of Heaven と同じドイツ人監督 Fatih Akinは、この作品でも複数の国の映画祭で賞賛を受けた。地球各地でロケをし、7年の時間を費やして制作した映画には、人種・国籍を超えて関った多くの人達の人間賛歌の結晶が眩い。