Last Holiday

Directed by Wayne Wang (2006)

New Orleans cookware salesclerk Georgia (Queen Latifah)  is a reserved ordinal woman in a small community, but with her big dream.  One day, she hits her head in the job site. After having examines, her doctor informs her that she has less than a month to live.  So Georgia jets off on her dream vacation to live life like there’s no tomorrow. Georgia shakes up a glamorous European resort spa while enthusiastically embracing a new look, new moves, and a new attitude.

ルイジアナの黒人コミュニティーに住んでいる 女性が、勤務先のデパートで頭をドアにぶつける事故にあった。そして検査の途中で、余命少ないことを宣告された。控えめな性格の彼女は、一人で色々な夢を暖めていたが、命のある内に実行しようと仕事を辞めて行動に移った。ヨーロッパの高級リゾート地にあるホテルに泊まり、有名シェフの料理を満喫。そして彼女の手に届かなかった世界に入り込みながら、人々に生きる価値を悟らしてゆく。たくましくもエレガントに変身してゆく女性をQueen Latifahが熱演している。笑いと共に感動を与えてくれる。

Made in Manhattan

Directed by Wayne Wang (2002)

A struggling single mom, Marisa, works at a posh Manhattan hotel as dreaming of a better life for her and her young son. One fateful day, hotel guest and senatorial candidate Christopher meets Marias and mistakes her for a wealth socialite. After an enchanting evening together, Marisa and Christopher fall in love. But when Marisa’s true identity is revealed, issues of class and social status threaten to separate them. Luckily a cupid appears for help.

Jennifer Lopezが演じるホテルのヒスパニック系メイドは、一人息子のシングルマザーでもある。そして相手は、次期議会議員候補の有名な政治家。二人の異なる世界が交差して、ドタバタとユーモアたっぷりに盛り込みながらも、真実の愛に目覚めてゆく二人。マンハッタンを舞台にした現代版のシンデレラ物語ではあるが、聡明なる息子がキューピット役となる楽しい作品である。

Paradise Road

Directed by Bruce Beresford (1997)

During World War II, a group of women held prisoner by the Japanese Military in the South Asia. These diverse women from different countries, speaking different languages, united to form a vocal orchestra-creating a life affirming symphony of human voice.

戦争をあつかった映画だと、どちらかのプロパガンダになりがちだが、あくまでも中道な立場で、戦争への憎しみと人間の心の強さを感じ取りたい映画である。物語の舞台は、第二次世界大戦でアジア諸国に支配の手を伸ばしていた日本軍が、民間人の白人子女を捕虜収容キャンプに入れた史実に基ずいて語られている。残酷なシーンや非情なシーンもあるが、だからこそ国籍の異なる女性達がアカペラで心を一つにする感動が生きている。その感動は、憎むべき日本兵にも、しっかりと伝わる。過酷なキャンプ生活を生き延びた女性達同士には、既に心の国境が取り払われていた。

Inch’Allah

Directed by Anais Barbeau-Lavalette (2012)

Chloe is a young Canadian doctor working in Palestinian refugee camp in the West Bank, where she treats pregnant women. She has been making friendship with a Israeli woman soldier and a Palestinian refugee young girl as well. Facing daily checkpoints and the separation barrier, Chloe is confronted with the conflict and the people it affects.

カナダ人の女医が、イスラエルに居住しながらパレスチナ難民の居住区にあるクリニックに通っている。彼女には、イスラエルの女性兵士とパレスチナ難民家族の若い女性との友情が育っていった。イスラエルとパレスチナの紛争を、個人のレベルで少しでも解決しようと心を痛める彼女にとって、心の癒しはカナダの母親とスカイプで通じる映像とフランス語である。映像の各所に痛ましい立場に置かれた両サイドの子どもが出てくるが、この紛争状況を次の世代にも引き渡すのかとの、脚本を書きメガホンを取った監督の訴えが聞こえてくるようである。

Wajma : An Afghan Love Story

Directed by Barmak Akram (2013)

An Afghan father works hard for his family as a mine-clearing operator in the post war-zone. Suddenly he receives his family news that his unmarried daughter gets pregnant. As struggling against their social pressure, their family love-bond is tested but not loosed.

アフガニスタンからの映画で、世界各地の映画祭で注目をあびているが、決して明るい内容ではない。自由恋愛が許されない社会風潮の中で、家族を養う為に命がけで地雷撤去の仕事をする父親に、結婚していない自分の娘が妊娠したとの知らせが届く。親子のあり方、家族のあり方、男と女のあり方の描き方は、イスラム圏としての話より以上に、つい数十年前まで世界の大方の社会風潮であったことを思い起こしてくれる。遠い雪山の背景が、切ないくらいに時間の流れを見つめているようである。それでも流れる時間の合間を埋めてくれるのは、やはり家族の愛である。決して明るい内容ではないが、希望の存在と大切さをしっかりと教えてくれる、アフガニスタンとフランスの共同制作作品。

Over the Border

Directed by Pam-suk Ahn (2006)

In the North Korea, a young lovers  decide to move to the South Korea, and first the man takes his act to find a job in the South. Latter his lover can successfully pass the border. They find their new lives in the other side.  Showing different lifestyle between the North and South and their life process moves very slowly but surely.

邦題:約束

南北朝鮮の国境を越えて、男女の愛を描いた力作。政治的な意図の無い南北朝鮮の日常が描かれていて、大変に興味深い。撮影は総て南側で行われているので、北朝鮮の描写については北側からは不満もあるかもしれないが、このように南北朝鮮分断の現実を日常的に垣間見せてくれる映画は数少ないと思う。北朝鮮の若い恋人同士が、別々に南へ逃避して新しい生活を始めるのだが、男女の純愛のあり方に、もどかしさを感じる人も多いと思う。原題の国境(the Border)は、結局私達の心の中にこそ、あるものかも知れない。

The man who cried

Directed by Sally Potter (2000)

In 1927, a father always sings a song to his daughter in a small Jewish village, but he has to go to America for looking for a job. The little girl lives with her grandma, but their village is burned down by fire. She gets on the ship to England by herself, and an English couple raise her. The Jewish young lady joins the choir and stays in Paris where she meets an a mysterious stranger…..her lifelong story to meet her father in America.

1927年ロシアにあるユダヤ人の村に住む娘に、父親はいつも歌を歌っていた。生活苦から、父はアメリカに仕事を求めて行くことになり、娘を祖母に預けて村を発った。村は焼け、少女は一人混乱にまみれてイギリス行きの船に乗り、言葉がわからぬままイギリス人の夫婦に預けられる。そして大きくなると、コーラスガールの仕事を得てパリに住む。そこでジプシーの青年と恋仲になるが、フランスでもユダヤ人狩りが激しくなってゆく。父を探しにアメリカ行きの船に乗るが、魚雷を受けて沈没、、、と、歴史の流れに波乱万丈の人生が揺れ動く。子役のクローディア・ランダー=デュークが、あどけなくそして意志の強い、歌声の素晴らしい少女を好演している。

Lost in Translation        

Directed by Sofia Coppola(2003)

Two Americans meet in Tokyo; Bob is a movie star in town to shoot a whiskey commercial and Charlotte is a young woman tagging along with her workaholic photographer husband. Unable to sleep, they cross paths one night in the luxury hotel bar, and they venture through Tokyo together.

結婚生活に疑問を持ち出した中年のハリウッド俳優が、コマーシャル撮影の為東京にやって来た。そして、若い人妻に同じ宿泊ホテルで出会った。カメラマンの若い夫は、妻を言葉の解らぬ国のホテルに残したまま、仕事に夢中になっている。言葉も通じず、文化も解らない、東京の雑踏の中で、孤独を噛みしめている2人は、言葉を交わし一緒に行動するようになる。コメディーでも、軽快にカラカラ笑える映画ではない。異文化圏に置いた自分の不安と、自分の本心を見ようとする心の葛藤は、視点を変えれば滑稽でもあるのだろう。その演出効果を上げる為、英語版では日本語を訳した英語の字幕は一切ない。2004年度のアカデミィー賞の脚本賞を受賞した作品。

2 days in New York

Directed by Julie Delpy(2012)

Hip talk-radio host and journalist Mingus and his French photographer girlfriend Marion live cozily in New York apartment with their cat and two young children from previous relationships. But when Marion’s family from France visit and stay with them, it initiates two unforgettable days of family mayhem.

邦題:ニューヨーク、恋人たちの2日間  

5年前に制作した、「パリ、恋人たちの2日間」の続編であり、今度の相手は黒人コメディアンでもあるCris Rockが演じている。舞台はニューヨークとなり、パリから彼女の家族がNYに訪ねて来て、ニューヨークのアパートに同居する2日間。Delpy女史は、今回も主演も監督もこなし、他の才能も発揮して、テンポの良い大人のジョークを散りばめた映画に仕上げた。パリの素顔を披露したら、ニューヨークの素顔も披露しなくては、、、、との心意気が感じられる。フランスもアメリカも祖国に持つ彼女自身のカルチャーの深さが、笑いながらも髄所ににじみ出ている作品。このシリーズの2作品を共に鑑賞して異文化比較するのも、興味深い。

2 days in Paris

Directed by Julie Delpy(2007)

A New York couple, French photographer Marion and American interior designer Jack, attempt to re-infuse their relationship with romance on a European vacation. Their days in Venice did not work out as planned, therefore they have higher hopes for their last 2 days in Paris.

邦題:パリ、恋人たちの2日間

政治的、人種的にもステレオタイプの言葉がちらほらするし、大人の会話が早いテンポで繰り広げられる。ニューヨークに住む米国男性と2年前にNYに移ったフランス人女性のカップルが、ベニスでの休日の後NYに帰る前に、パリに住む彼女の実家のアパートに滞在する2日間。仏語が全くわからない彼に、2ヶ国語の言葉も文化も素早く操る彼女。フランスとアメリカの異文化のギャップが、軽快に描かれているし、現代パリの素顔も充分に堪能できる。監督のJulie Delpyは、パリ生まれで、両親を俳優に持ち、5歳の時から舞台に立ち、15歳でスクリーンデビューし、2001年には米国市民となり、この映画では主演の他に脚本、制作、編集、音楽も手がけた多彩なる才能を発揮した。米仏文化比較も批判も、Delpy女史ならではの出来栄えである。